健康保険料がまた上がる

*参照:Bundesuamt für Gesundheit

昨年の6%台を上回る8.7%UP!

この数年は、健康保険料が毎年上がっています。そして、今回は各保険会社が出した来年2024年のレートを出していますが、平均でなんと8.7%もの上昇率です。

これでは、家賃と保険料だけで生活ができなくなるという人もいて、各政治政党も声を上げています。

確かに健康保険料の上げ幅は近年家計に打撃を与えています。

しかも健康保険に気を取られがちですが、他の保険も同様に上がっています。自動車保険や火災保険などの類もかなりの上昇率。

ただし、フェアなのは、保険の乗り換えができること。

保険料比較サイトで自分の必要データを入力すれば、様々な保険の見比べができ、11月末日までに解約と乗り換えの手続きを取れば、安くなるか現在と近いレートの保険料に抑えられます。

*過去11年の健康保険料の推移

勧誘の電話が多い

この秋の時期は、保険会社の勧誘が多いのですが、保険乗り換えをした場合はその報酬がかなり出るため、そうした業者は必死になって電話をしてきます。

我が家は、この迷惑電話をブロックしているので随分と減りましたが、それでもスマホの番号にかかることもあります。

不思議なのは、保険乗り換えという大事な案件にもかかわらず、電話の相手が片言のドイツ語だったりすることです。

おそらく、客が保険乗り換えを決めたら保険会社に取り継ぐのだと思いますが、不信感しかありません。

保険乗り換えを希望する人は、自分で比較サイトを見てリサーチするのが良いでしょう。

https://en.comparis.ch/krankenkassen/season/input

もともと物価が高いスイスで更に上昇

コロナパンデミック、ウクライナとロシアの戦争、そしてイスラエルとハマスの戦争が勃発し、安全通貨としてスイスフランのレートが上がる傾向にあります。

最近では、本来の中立の立場を保てなくなるのではという声も出ていますが、安定通貨としてスイスフランが利用されています。

しかし、良いことばかりではなく、国外からの観光客やビジネス客にも影響が出ていて、スイスフラン高が続いています。

 

最近、アメリカに旅行した友人によると、ガソリンは1L1フラン程度だった以外は、アメリカの都市部ではありとあらゆるものが高騰していて、一般家庭いったいどうやって生活しているのか?と高コストで生活するスイス人が驚くほどでした。

スコットランドもブレグジットの影響が出ていて、この冬は食糧か暖房かを選ばないと冬を越せないというほど、生活苦に陥る人が増加しているそうです。

 

この豊かな国スイスでも、表向きは綺麗でうまく経済が回っているように見えて、生活保護などの申請が増えてくるだろうと見ています。

ただ、社会福祉や政治の仕組みが機能していば、こうした状況に陥っても、助けの手は差し伸べられるのがスイスだと思います。

家賃も上昇中で、アパートが足りないという状況のスイス不動産マーケット。これもたびたび問題として取り上げられていますが、なかなか解決にはつながりません。

戦争と経済

コロナパンデミックが始まってから、世界的に不安な要素が大幅に増えてきています。中東の紛争やアフリカからの難民問題はもっと前からあるのですが、ここ何年かでより明るみに出てきている印象です。

戦争と経済の密接な関わりは、我々の生活にも大きく関わってくることなので、より人々の関心は戦争や政情不安に目が向けられていくでしょう。