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今年のクリスマスは森の中で?

10人以上の集まりを控えるように

スイス政府のコロナウィルス感染拡大対策では、マスクの着用義務や大人数でのイベントの禁止など、個人的な集まりでも10人以下の会合を推奨しています。ただ、10人以下でも2人でも、コロナウィルスの陽性の人がいれば人数は関係ありません。もちろん感染させてしまう人数は抑えられますが、症状なく気がつかない場合や検査に行くまで時間がある場合は、その間に接触した人にも影響が及びます。

11月に入り、街はクリスマスの飾り付けが始まります。今年はあまりにも街へ出ていないので、その雰囲気すら味わえないのですが、いつもと違うクリスマスになりそうです。プレゼントはいつも以上にオンラインで注文し、家族との集まりもできるだけ小さいものにしようと考えている人が多いです。しかし、兄弟が多い人や子供がたくさんいる人など、どうしても10人を超えてしまう家族はたくさんいます。

我が家では、この数年は友人たち4家族が集まって、クリスマスを祝っていました。厳密には、クリスマスの25日が過ぎたあとですが、各家族はそれぞれ自分の両親や兄弟たちとメインの24、25日にお祝いをして、その後は友人たちと祝うケースが多いようです。そう考えると、この時期は人との接触が多いわけで、高齢の両親がいる場合は、子供や孫がウィルスを運んでくる可能性もあるわけですから、気をつけなければいけません。

森の中でクリスマスを計画?

そうした状況下で、どうしても大人数で集まりたい人が、今年のクリスマスを森の中で祝おうと計画している人がいるようです。屋外なので、家族ごとに距離をとって、BBQでもすれば10人以上の密集は避けられるということですが、お酒が入るとどうでしょうか?しかも、冬ですから、コロナウィルスに感染しなくても、風邪を引く可能性の方が高い気がします。

それに加えて、森を管理する自治体の人があまりいい顔をしていないということで、もしかすると森でのBBQや個人的な集まりが事前に禁止される可能性もあります。普段は静かな冬の森で、大人数が森に入ってパーティーをすればやはりゴミの問題もありますし良くないでしょう。

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コロナウィルスでさらに孤独になる

現在、コロナウィルス第2波で、なるべく人に会うのは避け、ホームオフィスが可能な職種の人は自宅での勤務となっています。学校はまだ通常通りですが、人との接触が減っていて、孤独を感じる人も多いようです。実際に、今年の春ロックダウンが始まってから、心療内科の受診者が増えているということで、孤独から鬱になったり、そのまま休職してしまったりと、心の病気にも繋がっています。さらには、コロナの影響で失職や倒産など、事業の継続が難しくなり悩みを抱えてしまう人も急増していますので、心療内科の受診が増えてもなんら不思議ではありません。

日本では10月の自殺者が2000人を超えたということで、非常に深刻な問題です。スイスも同様に自殺者の多い国ですので、普段の心の病に加えて、今まで健康であった人も精神面で問題を抱えたりします。この時期はクリスマスで華やかになり、多くの人にとって楽しい時期である反面、亡くなる方も多い時期です。特に高齢者の方々は、インフルエンザなどにかかると、やはり寒さの影響もあり体力的に持たずに亡くなる方が多いですが、クリスマス時期に孤独を感じ、毎年自殺される方も多いと聞きます。コロナウィルスの影響で、一人暮らしの方がさらに孤独になる傾向があり、誰もがコロナ禍で対応に追われているだけに、そうした事に周囲も気付きにくいということも影響しているでしょう。

世界的に課題の多い1年になる

先日コロナウィルスに有効性が証明されたワクチンが発表されました。すでに接種を試験的に開始している国もあり、世界中が期待しています。最初は副作用などの怖さもありますので、安全面で確実になってから接種したいと言う人が多いようです。本当にコロナウィルスで混乱した1年になってしまいましたが、これからどう立て直して行くのか、非常に課題が多い次の1年になりそうです。

まずは、前述の通り、国民の健康を守るための国の政策とワクチンの普及、コロナウィルス患者の治療、パンデミックの収束が一番の目標でしょう。そして、同時進行で経済活動の回復についても重大な課題となってきます。すでにコロナウィルスの影響で倒産してしまった会社もありますが、失業率も上がり、再就職の難しさもパンデミックが収まらない事には続きます。

何より、航空業界、旅行、観光、イベント業界は大打撃を受け、リストラ実施の会社がほとんどですが、これについてもまたパンデミックが収まり、人員が必要となった場合に十分なスタッフの確保ができるかと言う事にもつながります。すでに航空・旅行業界を離れて、別の職についている人もいるので、そうした人材がまた戻ることは考えにくいでしょう。人材不足に加え、しばらくは全体的に規模が縮小されて継続になる可能性もあります。皮肉な事に、人の移動が楽になった現代、このウィルスの拡散は驚異的なスピードで広まりました。

そして、医療や介護の現場についても、人員不足の問題があり、今年のコロナウィルス拡大では、多くの医療関係者が厳しい労働環境に立たされました。介護士さん自身も感染してしまう恐れがある上に、患者さんも救わなければいけない。そして、他業種に比べて給与が低いことも見直されてもいいかもしれません。体力的にも精神的にも非常にきつい仕事であることは、誰もが知るところですので、そうした現場の労働条件の改善も課題です。

こうした不安定な状況で、生活の基盤が揺らいでしまっては、イベントや旅行、休暇などにも行けなくなる人が出てきます。まずは国民の健康、生活基盤を重視した政策を考え、経済の立て直しにつなげて行く事になるだろうと予想します。

自身や周囲の生活環境の変化なども一度見直して、来年に向けて準備をしたいと思います。

 

 

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