サイトアイコン swisswondernet.com

海外生活に適応できる人、できない人

海外生活の理由はそれぞれ

とあるユーザーの方から、海外生活に向かない人の特徴はあるのか?と聞かれたので、自分の経験の範囲でいくつか考えてみたいと思います。

海外に住む理由としては、会社の転勤で来る駐在の人、国際結婚の人、若い人なら語学留学などが多いかなと思いますが、理由は当然ながら様々ですし、年齢もバラバラ。滞在する期間も最初から決まっている人、決まっていない人がいます。

その人の経験値や語学力の有無も影響しますし、言葉が出来るからと言って、海外生活に馴染めるかというとそうでも無いとも言えます。

頂いた質問は、どのような人が、海外生活に向いていないのか?と言うことだったので、あえて、向かない人の視点で書いていきます。

異文化を許容できない人

現地語を含めた広い意味で、日本と違った文化や習慣に興味がない人、受け入れない人は、そうでない人に比べて海外生活の壁は高いと思います。

日本の常識を基準にものを考えてしまうのは、日本で生まれて育った以上は仕方ありませんし、それが自然です。しかし、外国に来て、日本の価値観を人に押し付けたり、現地の人に求めたりする人は、海外生活には向かないでしょう。

郷に入っては郷に従え と言いますが、自分は他国にお邪魔しているんだと言うくらいの気持ちでないと異文化の溝は深まるばかりです。また現地の人も、誰かが日本から来て、日本のような対応を求めているだろうなんて、1ミリも考えませんから、少し違った対応をされても受け流すくらいの気持ちでいないとダメでしょう。残念ながら、あなたがどこから来て、何をしている人なのかなんて、誰も興味ありません。外国人の一人としてしか見られていませんので。

ただし、明らかな人種差別などは、はっきりと言って抗議したらいいと思います。

日本と比べてばかりの人

日本ならこうだ、日本ではあり得ない!などの発言が多い人は、自分の置かれている、または住んでいる場所がどこかをわかっていないのかもしれません。何に対しても、ネガティブな考えで、なかなか受け入れられません。旅行とは違い、確かに生活をするとなると、海外ではいろんな壁にぶち当たります。

誰だって最初は戸惑うことがありますし、日本と違う!と思うことはあるでしょう。そうした経験をネガティブに捉えるのではなくて、違いを楽しめるくらいの心持でないと、毎日の生活が辛いだけです。

日本の友人のSNSを見過ぎる人

日本の友人と繋がりを持っておくために、SNSの利用は大事なツールとなっていますし、SNSが無かった時代に海外に移住したものとしては、非常にありがたいものだと思います。

実際、写真を送ったり、気軽に通話もできてしまうし、日本に帰国した際の約束も問題なくできて便利です。

食べ物の投稿に注意

しかし、このSNSを見過ぎて、日本が恋しくなってしまう人も多いです。特に日本人の投稿は、食べ慣れた美味しそうな日本食がよく投稿されています。

海外の人に比べて、日本の人はとにかく、「食べ物の投稿が多い!」

海外では到底手に入りそうもない食材や料理がSNSで並んでいれば、自分は海外で何を食べているんだとか、口に合わないなど、ネガティブ志向に入り、うらやましくなり、食生活がだんだんと辛くなってきます。

逆に日本の人からしてみれば、海外での食事の方が魅力的に見えるかもしれません。それなら、自分が今住んでいる国の名物料理でも投稿すれば、それなりに反応があるでしょう。しかし、あまりにも日本の食事がうらやましい人は、その発想が浮かんで来ないようです。SNSの見過ぎも要注意です。

次のページは、環境の変化に弱い人

環境の変化に弱い人

柔軟な思考の人ほど、新しい環境に慣れるのが早いですが、どうしても環境の変化に弱い人はいます。そういう人は時間をかけて、慣れるしか無いですが、違いを楽しむくらいの気持ちでないと、なかなか乗り越えられなくなります。

時間が経てば経つほど、後から来た日本人の知人の方が、生活に馴染んでいるように見えてしまったり、いつまで経っても現地生活に慣れない場合は、一度生活環境を見直してみると良いかもしれません。億劫でも、人と会う約束をしたり、習い事を始めたり、自分から環境を変えていくことが大事です。

もちろん、一時帰国してリセットしても良いと思います。

外国語が苦手な人

外国語が最初から得意な人などいませんし、バイリンガルでもない限り、皆、努力をして言語の習得します。もちろん語学学習が得意な人もいます。

最低でも英語が使えるといいのですが、これは、自分の意思で海外に来たのか、家族の転勤で仕方なく海外に来たのかで、ある程度変わってきますが、自分の意思で海外に来たのなら、語学の習得は何とかするべきでしょう。日本人の多い街では、日本語だけでの生活が可能だったりしますが、そんな街はほとんどありません。

家族の転勤で、海外赴任に帯同してきた人も、語学を磨けるチャンスだと思って、新しい趣味を見つけたように生き生きしている人もいます。

実生活で、現地語もしくは英語でのコミニケーションは必要になってくるので、語学学習が苦手な人は苦労をするかもしれません。しかし苦手だからといって、習得できないわけではありませんので、努力次第で現地の人と十分やりとりができるようになる人はいます。

語学学習が、海外生活に有用なのは、ただのコミニケーションツールとして使うだけでなく、異文化や習慣の違いも知ることができるからです。

ただし、家族で海外に滞在する場合、お子さんがどうしても海外生活や外国語に馴染めないというケースはありますので、そういう場合は、日本を出る前にしっかり家族で相談した方がいいと思います。現地に日本語学校があったり、日本のコミュニティがあって、やっていけそうかどうか?などの下調べは大事でしょう。義務教育の子供さんの場合は、自分の希望で海外に来ているわけではないので、例外です。

国際結婚で移住する人

海外留学を経験して、留学先の学校で知り合って、ゴールインという夫婦も多いと思います。海外での生活が長い日本人は、現地の人と結婚しているケースは当然多いわけで、短期間の在留邦人とはまた違った環境になってきます。

国際結婚の場合は、どちらかがどちらかの国に住む、もしくは第3国住むと言う選択になります。生活する国がお互いにとって外国であれば、夫婦間ではフェアな気もしますが、どちらかが現地の人間である場合、やはり大きなメリットになると思います。

夫婦間の言語も、現地に合わせるのか、相手の言語に合わせるのかは早い段階で決めた方がいいでしょう。おそらく、国際結婚の場合は、最初英語でコミニケーションを取る人が多いと思います。スイス人にとっても英語は外国語です。日本人も難しいドイツ語やフランス語の習得はすぐにはできません。相手に日本語習得を求めるのも、日本に住んでいない限りハードルが高い気もします。

そのため、言い間違いや勘違い、言いたいことをお互いが100%伝えられない状態では、辛くなることもあります。もちろん、英語でコミニケーションが問題なく成立している場合は良いと思います。

国際結婚で海外移住する人は、夫婦間の言語と現地語の言語習得をどうするか?これをまず考えると良いでしょう。特に夫婦間の共通言語は大事だと思います。現地語は、子供ができた時に大事になってきます。

全てをクリアする必要はない

こういう人は海外生活に向かない!という視点で書きましたが、視点を変えて、現地の文化や人に自分から歩み寄ることができれば、だいぶ違って見えるはずです。

日本に住んでいる人は、海外生活に強い憧れを持っている人もいますが、誰もがそうした経験をできるわけではないので、あなたが海外生活のチャンスをもらった、と思えれば、毎日の生活も変わってくると思います。

実際、自分の目標を達成するために、またはキャリアを積むために海外へ来ている人は、自然と異文化を受け入れて、馴染んでいく人が多いです。それは、自分の目標がはっきりしているため、現地での生活が辛いと思う暇も少ないのだと思います。

海外で長く暮らせば暮らすほど、また別の問題も出てきますが、自分は海外移住に向いていないと最初から決めずに、新しいチャンスとして、前向きに捉えて行くと良いと思います。

行動すれば必ず道は開けてきます。不安な方は、まずは海外生活に馴染むことを最初の小さな目標にすることから始めてみましょう。

モバイルバージョンを終了