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有料コロナ検査か無料ワクチンか(10/1から)

コロナ検査が有料に(10/1から)

コロナワクチン接種がまだで症状のない人は、10/1からコロナ検査が有料になるとスイス政府は決定しました。コロナテストキットの無料配布もすでに終了しており、若い世代で伸び悩むコロナワクチン接種率を上げる目的があります。デルタ株の感染拡大が懸念されている中で、スイス政府は第4波とも言われる新型コロナウィルスの感染拡大防止に向けて動き始めました。最大の目的は、医療機関の負担を減らすことです。すでに、医師や看護師の負担は増えていて、昨年同様にベッドが足りなくなったり、コロナ以外の患者の手術が先延ばしにされる可能性があるからです。

レストラン入店でワクチン証明書の提示を求める

昨年のようなロックダウンでレストランの閉鎖を避けたいスイス政府は、入店においてコロナワクチンの証明書提示を義務化を検討します。ワクチンの接種済み、陰性証明、感染して回復した証明が含まれます。16歳以下はその対象にはなりません。店を閉めなくても良いと安堵したレストラン経営者とワクチンパスの確認作業が大きな負担になると不満を漏らした経営者とで分かれています。

確かに、確認作業は負担にはなりますが、明確ではあります。スイス政府は夏に感染防止対策を緩和したまま秋冬に突入することは危険とみなし、さらに強力なデルタ株の感染爆発を防ぎたい狙いです。

*レストランなどにおける、Covid Zertifikatの提示義務案は、8/30日に最終決定されます。

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コロナワクチンの強制だという意見も

コロナワクチンの接種率を上げるため、実質政府による強制で不公平だという人もいます。病気や治療のためにコロナワクチンを打てない人もいますが、それ以外の健全な国民もワクチン接種するかしないかは、もちろん個人の自由です。しかし、政府としてはある程度ラインを決めないと、医療機関が確実に圧迫されること、コロナ重傷者が増えて、後遺症の患者も増えることを懸念しています。

しかし、このスイス政府の対策に反対する人は、ワクチン未接種者への差別だと強い言葉で主張します。若い世代は、レストランやイベントに行くのに、交遊費に加えて、更に負担になるというのは理解できます。

3回目の接種は時期尚早というWHOの考えは公平性

コロナウィルスのデルタ株に対する対応として、3回目の接種が議論されていますが、そうした傾向にWHOは、発展途上国での第1回目の接種がまだなのに、先進国やお金を持っている国が優先的に3回目の接種をするのには、公平さに欠けるということです。確かに、欧州は感染拡大が早かったので、ワクチンの確保も早かったのですが、アフリカやアジア地域では、感染が広まっているにもかかわらず、資金不足などが理由でワクチンを確保できていない国もあります。そうした国々をサポートする動きももちろんありますが、なかなか追いついていない状況のようです。

10代のコロナワクチン接種予約増

こうしたスイス政府の対策で、コロナワクチン接種の予約が、10代で少しづつ伸びているようです。これまで、接種に躊躇していた12歳以上16歳以下の層では、学校が始まってから、接種する人が増えています。年齢にもよりますが、親がすでに接種している場合が多く、低年齢の子供には様子を見ながらというのは、当初から見られた傾向でした。夏休み中に接種が伸びるかと思ったのですが、ほとんど伸びずでした。動き出したのは、休み明けに学校が始まってから、各カントンでのマスク着用義務やコロナテストの中止など、対応がバラバラで不安を抱いた親御さんも多く、連日の感染者の増加も影響したのが理由のようです。

とにかく、ワクチン接種が進むことで、医療機関を圧迫しないこと、コロナウィルスに感染しても重症化を防ぐこと、これ以上感染を広めさせないことにつながります。LongCovidといって、後遺症に悩む人も多いので、接種ができる人はした方が、自分のためでもあり社会のためでもあるのかなという気がします。

 

*レストランなどにおける、Covid Zertifikatの提示義務案は、8/30日に最終決定されます。

 

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