年間の医療コストが一人あたり9045フランのスイス

歯医者は別途保険が必要

ちなみにスイスでは、基本健康保険では歯医者の治療は保険対象外です。別途歯医者の保険を申し込むかしない限り除外されています。この辺も健康保険が歯の治療もカバーしてくれるお隣ドイツと比べても、金額の差が出ている気がします。ドイツに住んでいた頃は、毎月20ユーロを払えば、その月は何度治療に訪れても追加の治療費は発生しませんでした。もちろん、インプラントや大きな治療は除きますが、通常の検診や虫歯治療、噛み合わせの矯正をするために作ったマウスピースも、全て保険でカバーされました。これをスイスでやると、相当な額がかかると思います。

このように高額な保険料と医療費用で、スイスが欧州でもトップの額を健康面で支払っていることは明白です。今年はコロナウィルスのおかげで、さらに医療費は増していると思います。マスクや消毒液もそれに含まれると思いますし、ちょっとした風邪でも医者に走った人は多いでしょう。現在PCR検査などは無料ですが、当初は結構コストがかかりました。それに加えて、通常の季節性インフルエンザの予防接種も多くの人が受けました。

しかしながら、年明けからスイスでも供給されるであろうコロナワクチンは、無料であるにもかかわらず、スイス人は懐疑的に見ていて、周囲でも多くの人が今はしないと答えています。副作用などの不安はもちろん付きまといますが、そもそもワクチンが嫌いなスイス人ですので、どの程度の接種率になるのか想像がつきません。

ともかく高額なスイスの医療費。安心して暮らすためにはやはりお金がかかるということでしょうか。