サイトアイコン swisswondernet.com

ブラックフライデー(Black Friday)とは?

黒い金曜日

直訳すれば黒い金曜日ですが、ここ数年スイスでも聞くようになってきたBlack Friday。実はかなり昔からアメリカでは知られていて、感謝祭の翌日の金曜日にお休みになることが多く、お店が感謝祭のセール品を特売することから、この風習が広まったと言われています。風習というよりは、現在はクリスマス商戦の前倒しのような感じで、マーケティングに使われていますが、どこもかしこもBlackFridayのセールの広告で踊ります。オンラインショップの業界でももはや定番のセール時期で、この時期になると毎日どこからかセールのメールがきます。

実際には、全ての商品が安売りされるわけではないですが、運が良ければ、お得な買い物ができます。すでにクリスマスプレゼントを購入した人もいるようです。早いところでは先週の金曜から始まっており、今週の金曜日がその日にあたります。

この言葉を聞くと、世界で株価が大暴落したブラックマンデーを思い出して、あまりいいイメージがなかったのですが、今では完全にセールのイメージ。まるでハロウィンのように、欧州にも伝わってきました。日本でも一部の企業は取り入れて、ブラックフライデーのセールをやっているようですが、それほど浸透はしていないのかなと思います。

コロナ禍で成長したオンラインショップ

今年は、様々な業種がコロナで苦戦を強いられる中、オンラインショップだけは成長しました。家から出られない人や、強制的に自主待機になった人、食料から衣類まで、なんでもオンラインで注文できる時代です。動きの取れなくなった人たちの生命線とも言えるオンライン注文は、多くの人が利用したことと思います。

店舗で実際に手に取ってみて楽しむ買い物から、オンラインのギャラリーを見て注文するスタイルにいつしか慣れてしまい、つい要らないものまで頼んでしまうのが難点ですが、確かに便利です。サイズが合わないなどの理由で無料返品することも可能で、便利さの一方では、無駄な注文のために発生する配達で、環境への配慮が足りないという人もいます。返品には箱やビニールの袋などもたくさん使用しますので、そうした資源の無駄も指摘されてくるようになりました。

次のページは:オンラインショッピング依存症の人も

オンラインショッピング依存症の人も

オンラインショッピングの手軽さは、時に依存症の人を生みます。とあるTV番組では、オンラインで買い物をしすぎて、家の中は箱でいっぱい。開けていない箱もたくさんあり、自分が何を買ったのか、なぜ購入したのかもわからないものが山積みになっていました。その購入者がいうには、買い物をしているときは欲しくなり注文するが、届く頃にはもう興味がなくなっているという事です。

つまり、物を買うこと自体が快楽となり、肝心の中身は、その場でたまたま興味の湧いたものにしか過ぎません。必要なものではないのです。こうした依存症に陥る人もたくさんいるということです。当然それが原因で借金などを抱える人もいます。

マウスのボタンクリック一つで、物が届くという現象に慣れきってしまい、依存症とまでは行かずとも、必要のないものを頼んで後悔することもあります。確かに、オンラインで購入した衣類の方が、一度も着ない確率が高いのです。スイスでは、なかなか服のサイズが合わないので、日本に帰国した際に買ったりしますが、時間をかけて選び、直しまでして買った服を一度も着ていないなんてことがあります。そうした服は大抵、リサイクリングに出すか、どこかの施設に寄付するなどして手放しますが、本当に無駄なことです。

人との接触無しで暮らしていく世の中

今年はコロナウィルスのために、極力人との接触を避けるようになっています。ホームオフィスにホームスクーリング、オンライン注文にオンライン会議など。どこまで人は人と接しなくても生きていけるのかを試されたような2020年ですが、非常にさみしい事でもあります。人の移動も制限されてくると、一体何をすればいいのかという人もいて、家族や友人との交流もない一人暮らしの人などは、ますます孤立しがちに。周囲の気づきが必要になってくる時期でもあります。

今年のクリスマスをスイスの人はどのように過ごすのか、まだわかりません。我が家もすでに数名での集まりを友人たちに伺ってますが、3家族以上の集まりとなると、万が一ウィルスを持ち帰った場合に、感染が拡大されてしまいます。会えばやはり長時間を同じ空間で過ごすことになり、リスクは高まります。となると、やはり個別に会うしかないのかなとも思っています。必要以上に怖がることはしたくないですが、やはり気をつけたいと思う年末です。

 

モバイルバージョンを終了